「麻乃、それじゃ早速やってくれる??」




「あ、うん」



テニスボールを磨くために、その場から離れた。





「…瞬、どうしたの?? そんな気難しい顔しちゃって…」




「啓、お前だけには渡さない」




「何が?? あぁ、君の彼女?? 興味ないけど??」




「わざと…か??」




「え?? 君が渡したくないのは普通彼女でしょ?」




「…」





そういって啓は、そっぽを向いた。