あの腕が温かいから、今でも忘れれないんだ。 まーちゃんが、風邪を引いてしまった日。 「…」 瞬は、授業が終わった瞬間、教室を飛び出していった。 うちは今日は、お見舞いやめとこう。 瞬、どうかまーちゃんを救って…。 どんな最低なことを言ったかはあたしは、知らない。 だけど、まーちゃんが好きなら…。 もう嘘をつかないで、素直になってくれたら…。 うちは密かな願いを、胸に隠しておいた。