「素直になれないのは、本当にいつも自分だな…」




そういって、頬にキスを落とした。




「やばい、真面目に俺通報される」




こんな行為、寝ているときにしか出来ない。






「…」



ただ、言いたいことを全て言えず部屋から出る。





「あの男は…」




麻乃の部屋は、俺に知らないものが多い。




「って、そりゃそうか」





知らない麻乃を知っている奴が、近くにいるかもしれないと思った。