部屋に入ると、麻乃は当たり前だが寝ている。 「…起こすのも悪いし、さっさと…」 俺は、ふと足を止める。 「…この写真…」 写真立てが二つあった。 1つは家族写真。 「こいつ誰だ…??」 麻乃の家族の中で、見たことのない顔が映っている。 茶髪で麻乃には似ていない男。