ゆっくりと振り返ると、瞬がいる。 「また…、幻覚だ…」 「は?! 幻覚じゃねぇよ!!!」 そういって、頬に手が触れる。 「どうしたんだよ!! こんな泥まみれで」 「はは…」 「ほんっと、この馬鹿!!」 ぎゅううっと、苦しいくらいに抱きしめられる。 このぬくもりが、本物だとよく分かる。 「し、瞬…??」