そりゃ、髪ずぶぬれだし。 上履き片方しかはいてないし。 鞄は泥まみれ。 お金もなければ、逃げる場所もない。 世界はこんなにも広いのに。 あたしはこんなにもちっぽけだ。 そして、風水のある前で座り込む。 目の前がどんどん、真っ暗になっていく。 「おい、麻乃??」