「バイバイ、皆」 そういって、教室から出る。 下駄箱には、がびょうの入った靴があった。 片方の濡れた上履きを手に持ったまま、外へ出る。 そのまま、家に帰らず町へぶらついた。 「うわ…、何あの子」 「きったない」 「いじめかしら」 町に出れば、そんな声が飛び交う。