豪邸から出ると、あたしは小さく微笑んだ。 ばいばい、皆。 もう会うこともないだろう。 今からたかにぃのとこへ行けば―。 逃げたも同然だから、会わせる顔なんてないんだから。 あたしの居場所はどこを探しても、見つからなかった。 この豪邸にいる意味も、本当はなかった。 嘘をついて、皆を振り回していた自分。 あたしは皆を置き去りにするのと、一緒の行動なのかな…?? でもたかにぃだけが、唯一の希望の光なんだ…。