「あ、芽衣なら一条くんと図書室で“お勉強”だよ?」
「……あっそ」
何で二人一緒にいんだよ。
ここで嫉妬丸出しにすんのはみっともねぇ必死に平常心を保った。
でも無理そうだ。
つーか、“お勉強”って意味深に言ってんじゃねぇよ!
勉強も他のことも、オレが教えてやるつーのによ!
零士のやつ……
「……気になるんだ〜?」
相川が挑発手に言う。
「は?それぐらい気にもなんねぇし」
「あ、芽衣ちゃん!」
慶樹の声に振り返ると
芽衣と零士が仲良さそうに歩いて来た。
何、嬉しそうな顔して笑ってんだよ。
オレ以外にそんな顔見せんな。
気がついたときには、席を立っていた。

