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「さすが神矢、手強いわね……」
あたしは次の翌週、理沙に結果報告?をした。
「神矢くんはあたしのことお子ちゃまだと思ってるんだよ!」
やたらバカにしてくるし。
あたしは子供じゃないってば!
「まあ、まあ、怒らなさんなって!次の作戦考えなきゃね……」
「もう、いいの。作戦なんか考えたって意味ないし。それに……」
直球じゃなきゃ伝わらないこともあるってわかったから。
あたしは今日、神矢くんに面と向かうって決めた。
そして、その日の放課後。
クラスの前で神矢くんを待っていると、慶樹くんが出て来た。
「慶樹くん、神矢くんいる?」
「え?アイツならとっくに帰ったけど…何か急いでたみたいだし。なーんだてっきり芽衣ちゃんとデートかと思ってたのに」
あたしは慶樹くんにお礼を言って足早に学校を出た。

