「あ、あのさ……この間はごめん」 消え入りそうな声は渉に届いているのだろうか。 何事もなく歩き続けようとすると、突然渉は立ち止まる。 「………別に、オレも悪かったし」 月明かりに照らされて、渉はあたしに振り返る。 やっと…やっとこっち向いた。 振り向いた渉の表情はどこかバツが悪そうで。 「………さっさと行くぞ」 渉はあたしから顔を背けると一人で歩いて行ってしまう。 ふっ、やっぱり渉は渉だな…… 離れていた三年間なんて関係ないや。 あたしは渉の後に続くように歩いた。