「……は?嬉しいって何だよ。お前、オレの気持ち何も知らねぇくせに」



オレの……気持ち?



渉はあたしの手を離すと、更衣室から出て行ってしまった。



取り残されたあたしは、渉に掴まれていた腕をそっとさすった。


まだ…熱いまんまだ。



「オレの気持ちも知らねぇくせに……か」



幼なじみだから、大抵のことは何だってわかってきたつもりだった。


でも……離れていた三年間は思ったよりあたしたちに溝を作ってたのかもしれない。


そう思うと……チクリと胸が痛んだ。