そんな聖の手をあたしは優しく包み込むようにしてギュッと握った。
「何、誘ってんの?」
「……え?な、何でそうなるの!?ちがっ、違うから!ひろきくんが帰っちゃって寂しそうだから───」
焦るあたしを見て聖はニヤリと笑う。
「何、慰めてくれんの?どんな風に?」
「え?ど、どんな風にって…」
じわり、じわりと聖は距離を詰めていく。
「愛しのダンナ様を労ってくれんだろ?」
「やっ……ちょ、っと…」
いつの間にかソファーに押し倒される形になってしまって……
労わるって……何か違うくないですか!?
本気で焦るあたしを見て聖はハハッと笑った。
「相変わらず期待を裏切らねぇ面白さだな」
なんて、あたしの上から退く。
か、からかわれた!?

