「何だったんだアイツら…」
「台風みたいだったね…」
二人でラブラブの慶樹くんと理沙の後ろ姿を見て呟いた。
「パパー!見てー!ペンギン歩いてる!いこーぜー!」
ひろきくんは聖の手を引っ張って走ろうとする。
「ママもはやくー!!」
あたしの手も小さな手で引っ張る。
そんなひろきくんにあたしは聖と目を合わせて笑い合った。
もう、さっきのパパとママの呼び方になってる。
少しでも今だけはひろきくんのパパとママの代わりになれたらいいけどね。
ペンギンふれあい広場が開設してあり小さな子どもたちで溢れていた。
近くまで行くとペンギンの帽子を被ったお姉さんが手を繋ぐあたしたちを見てニコッと笑いかけてきた。

