「なーなー、ひじり〜あそぼーぜ〜」
ひろきくんは聖の腕を引っ張って言う。
「うっせーなクソガキ!勝手に名前呼んでんじゃねぇよ!」
や、ヤバい…そんなこと言ったらひろきくん泣いちゃうんじゃ…!
気になってひろきくんに駆け寄ると案の定顔を真っ赤にさせていた。
「クソガキはひじりだろ!おれ様とあそべ!」
てっきり泣き出すと思ってたのに…
何だか対等?
というか…どこか聖に似てるような…
「おい、芽衣!さっさとこのクソ生意気なガキ返して来い!」
「ええ!?む、無理だよ!もう引き受けちゃったよ!」
ありがとう、とホッとしたような松野さんの顔が浮かぶ。
もしひろきくんに何かあったら……もう顔向できないよ!!
「なーひじりとメイってけっこんしてんのかー?」
へっ!?け、結婚!?
突然何言い出すんだこの子!
「し、してな」
「ああ、まだしてねぇけどそのつもりだ」
慌てるあたしの肩をいきなり抱き寄せた聖はニヤリと笑って言ったんだ。

