いつものように学園までの道のりを二人で歩く。
普通のことが何よりも幸せに感じる。
校門を抜けてすぐに大きなクラス分け表が貼ってあった。
クラス分け表の近くに行くと大勢の生徒の中から理沙と慶樹くんがあたしたちに駆け寄ってくる。
「芽衣〜!神矢!今年はクラス一緒だよ!!」
理沙が嬉しそうにあたしの手を掴む。
表を見てみると、あたしと聖、理沙と慶樹くん四人とも同じクラスだった。
その中に零士くんの名前も見つける。
その名前に少し微笑むと不意に聖と目が合った。
そして、今朝のように頬をつねられた。
「すげぇ嬉しそうな顔だな?」
「そ、そんなことな…」
まだ未練があるとかそういうのじゃないけど何だか嬉しかったんだもん。
これを期に聖と零士くんがまた仲良くなればいいけど……

