「ベッドの中じゃ素直になれんだろ?」
カーッと全身赤くなっていく。
「まって、」
「もう遅い。一緒に寝ろつって誘ったのはダレ?」
や、やっぱりダメだ。
ちょっと甘えて驚かしてやろうなんて思うんじゃなかった。
何をしても聖には敵わないらしい。
く、悔しいような…う、嬉しいような?
色んな気持ちが混ざったまま寝室に入ろうとしたとき、ピンポーンと場違いな音がした。
そして……
ガチャっと鍵が開く音がして……
……え、なぜ?
「芽衣〜〜ただいまぁ〜〜!!」
場違いなほど明るい声が玄関から聞こえリビングのドアが開いた。

