「……は?自分で歩け」
つ、冷たっ!
「いいじゃん!抱っこしてよ!」
「……いつからそんな甘えキャラになった、きもい」
そ、そこまで言わなくても…
「ケチ、神矢聖のケチ。零士くんなら絶対抱っこしてくれるよっ!」
……あ
言葉間違えた。
「へぇ、じゃあアイツんとこ行きゃいいじゃん」
冷たい目であたしを捉える。
こんなこと言いたかったわけじゃないのに。
のぼせたせいにして何言ってるんだろ。
構ってほしくて変なこと、らしくないこと言ってバカみたい。
ごめん、全部冗談だよって言おうとしたとき
あたしはソファーに押し倒されていた。
「つーか、構ってほしいならちゃんと言え」
ば、バレてた!?
「そ、そんなことな」
「遅い。お前って素直なくせに素直じゃねぇよな。」
そう言って、聖はひょいっとあたしを抱き上げお姫様だっこをした。

