一人シュンとしていると、上から吹き出すように笑う声がした。
「ブッ、真に受けすぎ。冗談に決まってんだろ」
なっ、冗談!?
「ひ、ヒドイよ!本当にイビキかいてるんだと思ったよ!」
「まあ、寝相悪いってのはあながち間違っちゃねぇけどな」
えっ?
「お前、引っ付きすぎ。寝れねぇし」
そう言って聖は髪ををくしゃっとしてきた。
「……それは、ごめん。でも寒いんだもん。寂しいんだもん」
「……仕方ねぇな。その代わり、ムダにくっ付いてくんなよ?」
やった〜!!
一緒に寝れるよ!
あたしは聖に向かって両手を広げた。
「……何?」
「抱っこして連れてって」
もう一度言います。
多分、のぼせてます。

