パッ ! と目を開けたら見慣れた天井 。
 朝日がカーテン越しに部屋に差し込んで
 小さく小鳥の声が聞こえる 。



 「 •• ゆ 、め •• 」



 すごく 、怖かった 。

 殺されると 、思った 。


 乱れた息を整えてゆっくりと
 起き上がれば 、ぐっしょり汗を
 かいていた 。


 •• まだ 、心臓 、どきどきしてる ••

 あれは 化け物 、だったのかな ••


 はっきり背後に感じた 、異形の気配 。

 パジャマの胸元をぎゅうと
 握りしめて息を吐いた 。




 バタバタバタバタバタバタガチャ!!!!!!


 けたたましい足音が聞こえたと思ったら
 勢い良くドアが開いた 。
 そして兄二人が息を切らして
 揃って現れた 。


 「「 妃奈子 ( ちゃん ) !!!大丈夫 ( か ) !!?? 」」


 「 お兄ちゃん •• 」


 「「 !!! 今 、お兄ちゃんって •• !!! 」」


 わたしはまくらを掴み大きく振りかぶり 、


 「 勝手に入らないで !!! 」


 「「 ぶッ !? 」」



 投げ付けたのだった 。