夏輝さんは、その体勢のままあたしを抱きしめる。 !? 顔から火が出そうになるくらい熱い。 「よかったぁ…」 そんなあたしとは対照的に、ホッとしたような声。 「一緒に買い物に行ったり、抱きしめたりしてたから、彼氏だと思ってた」 え、どうしてそれを… まさか…! 「どっちもたまたま見ちゃったんだ」 よかった… もしこれで、後つけてた、とか言われてたらどうしようかと思った。