「私の名前は、立花麗。」
変わってないのね。
自分をさらけ出すのが苦手なところ。
私のせいでもあるのだけど。
ごめんね、って心の中で小さく謝った。
「頼む。姫になってくれ。俺等はお前を捨てたりなんかしない。絶対に。」
桐生が真っ直ぐ私の目を見てそう言った。
ああ、この目は苦手。
何もかも見透かされていそうで。
大丈夫、私は麗蝶。
いつでも冷静にいないと。
「…もし、私が他の族の人間だったらどうするの?」
私に問いに対して表情を崩すことなく桐生は答えた。
「お前は、立花は大丈夫だ。」
ただ、そう一言だけ言った。



