してもらっちゃったじゃないわよ!!
あたし何してんの!?
橙磨にはれっきとした彼女がいて、あたしは単なる幼なじみ。
そんなあたしと橙磨がこんなことしてたら浮気見なされるでしょ?
ダメダメ………ちゃんと一線引かないと。
「どうしたの?結香」
「あのね、橙磨。彼女の前では……前じゃなくてもこんなことしちゃダメ。勘違いされたらどうするの?」
「え?何が?つか、こんなことってー?」
「バカ……もういいわ。まず、橙磨が浮気だって判断する行為は何なの!?」
そうだよ!
もしかしたら、橙磨の感覚ずれてるのかも!
それならあたしが幼なじみとして直してあげなきゃ!
「なんだろ~……んー……あ、エッチ」
「は?」
「エッチしたら浮気。違う?」
「それは完全に浮気でしょ!!例えばさ、手繋いだりとか」
「俺はキスまでなら許せるよ」
あたしが間違ってるのか、橙磨がずれちゃってるのか。
あたしなら………付き合ってる彼氏が他の子とキスしてたら嫌だな……。
「もー彼女の話は終わり!ジュースでも飲む?」
「あ~……あたしそろそろ帰ろっかな」
「もう?まぁ、結香が帰るならしょーがないけど」
いつも通りの笑顔の橙磨と少し感じた距離感。
あたしが知らない内に、どこかあたしより大人になってた気がした。