夏休み明けの教室に入ると、俺の隣の席は空いていた。


ここが日向の席。


アイツほんとに留学したんだ。


いつも一緒にいたのがいないと物足りねぇな〜………。



「なんだか橙磨静かだね?」

「そうかー?」

「うんうん。無駄に喋らないもん」


放課後は結香と二人で帰宅。


そして静かなのがバレた。


日向がいなかったら、テンション上がんないし騒ぐ気にもならない。


「寂しいよね。なんだかんだ言って日向くんって、重要な存在だね!」

「うるさいだけだぞ!アイツ!」

「そんなことない。橙磨が元気ないもん」

「元気あるよ!めちゃくちゃ!」

「そうかなー?日向くんの帰り待ち遠しいでしょ!」



「さぁな」と首を傾げてはぐらかした。


……教室で退屈だから早く帰って来いよ、バカ。


「一番ツライのは華奈ちゃんだろうね……。彼氏と離れるなんてツライし」

「結香は?俺と離れたらツライ?」

「もちろん!ツライに決まってるよ…」


正直過ぎるのも可愛い!!


テンション下がってたけど癒された。