次の日、朝二人で隣同士で座るバス。
横にいる結香は、またボーっとした疲れた顔してほんのり頬が赤い。
体調悪そう………。
「結香。具合悪くね?」
「なんで?全然元気だよ、あたし」
「いつもより、ほっぺた赤いし具合悪そう」
「今日はいつもよりチーク濃く入れ過ぎただけ。寝坊しちゃって」
「ほんとかよ……」
また、そうやって笑って誤魔化すんだ。
なんで俺の前でそんな強がるかな………。
学校に着けば、クラスの遠い俺らは離れ離れ。
ほんとは結香の様子見てたいんだけどな……。
ダメだ………結香で頭がいっぱいだ。
「今日の橙磨は元気ねぇのな。結香ちゃんになんかあったの?」
「ほんっと、日向って変に勘鋭くて嫌だわ~」
「やっぱり!で!?何あったんだ!?」
「なんでもねぇよ」
ふと何気なく教室の出入口を見ると、俺とバッチリ目が合う女の子。
「橙磨ー♪」
愛理か………。

