どれぐらい時間が経ったか、分からないけど結香の涙は止まってた。


赤くなった目尻を指先で撫でれば、くすぐったそうに身をよじる。


可愛いな、ほんと。



俺がベッドに座ると、珍しく結香から俺の膝に座った。


そして、そっと俺にキスをする。


唇の位置ちょっとズレてる不慣れなとこも可愛いと思う。


「橙磨……」

「誘ってんの?」

「誘ってる。シないの?」

「なんか今日は積極的だな。頭でも打ったとか?」

「違うよ。……愛されてる実感がほしい」


ふわっと笑って、俺の首に手を回して抱きつく。


無自覚なのか知らねぇけど、あんまり可愛くされると歯止め効かないんで。


「優しく出来る自信ないよ?」

「橙磨ならいいの」

「ほんとに?足腰立たなくなっても知らねぇよ」

「早く……」


あ、今日は止まんない。



結香の華奢な体が、真っ白な肌に煽られる。


好き過ぎて壊しそうだ……。


「壊れんなよ…」

「…っ…うんっ…」


その苦しそうに顔を歪める表情さえも、好きだったり……。