学校でも上機嫌のあたし。
お揃いのネックレスをもらって、ブラウスの下にネックレスをつけることがあたしの毎朝の楽しみ。
ブラウスのボタンを開けて、ネクタイを緩く結んでる橙磨の胸元からはネックレスが少しだけ覗く。
お揃いってこんなにも嬉しいのね……。
「なーんか結香ニヤついてるぅ〜!」
「う、うるさいよ!千秋!」
「何!なんか良いことあったの?」
「まぁ…あったよ?良いこと」
「何よ〜!教えてよ!結香!!」
「うるさいですよ、藤野さん」
授業中に大きい声出してる千秋にピシャリと怒るおばちゃん先生。
千秋は面白くなさそうに顔を歪めて、またパァっと笑顔になった。
「で!?何あったの!」
「橙磨から1年記念ってことで、お揃いのネックレスを…」
「お揃い!?きゃー!!胸キュン!」
「藤野さん!!うるさいです!」
席立って悲鳴あげてるよ〜!!
そりゃあ、千秋怒られるって……。
結局、おばちゃん先生に呼び出されて叱られたみたい。
お揃いってすごく憧れだったから愛されてるって実感する……。
つまらなさそうに授業を受ける横顔が、またあたしを惚れさせるもん。