部活が終わっていつも通りに橙磨と二人で帰る。
あたしが家の鍵をカバンから出そうとした時に、腕をぐっと掴まれた。
橙磨…?
「俺が今日言ったこと覚えてる?」
「は?今日言ったこと………」
「かまってやる」
「あ、あ〜!!言ってたね!」
「つーことで、今から彼氏の橙磨くんが結香をかまってあげたいと思いまーす!」
ええっ!!?
強制的に連れて来られた橙磨んち。
おばさんとかいないみたい……。
まさかの二人っきり!?
そのまま部屋に行き、ベッドの上に座った橙磨の膝の上へ。
あたしの特等席らしいです。
「知ってた?好きな子に妬かれるのって案外嬉しいんだよ」
「そ、そうなんだ…」
「だって、こんな可愛い彼女に妬いてもらえんの幸せじゃん」
やめて……ドキドキして心臓がうるさくなる。
「結香…キスして?」
「あたし、から…?」
「俺、結香以外の子とちゅーしたくねぇ!」
恥ずかしいけど………
ぎゅっと目を瞑って、橙磨の唇に触れるだけのキスをした。

