しばらくして、バレンタインの熱りも冷めても橙磨のモテモテが目に付くようになった。


女の子に囲まれて話してる橙磨をみてると、胸がモヤモヤ………


うぅ〜……彼女はあたしなのに、ちょっと妬ける!!


「好きだね〜橙磨くんのこと!」

「ちっ、千秋〜!からかわないで!本気なんだからー……」

「からかってないよ!モテる彼氏を持つとツライわね〜」

「ツラくないけど……ううん、やっぱりヤダ」


その時、バチッと橙磨と目が合う。


ほんの2、3秒なのにドキドキして苦しくなる。


橙磨は女の子達から抜け出して、あたしの方へ来てくれた。


「好きなのは結香だから。安心して」

「べっ、別にそんな……イチイチ好きとか言わなくていいよ…」


照れ隠しで可愛くないこと言っちゃう。


素直に伝えられたら、どれだけ楽か……。



「妬いちゃったなら部活ん時に、かまってやるから!良い子で待っててな♪」

「う、うん……」

「バカップル!!!」


爆笑する千秋の隣で赤面中のあたし。


橙磨はあたしをドキドキさせることが得意らしい。