ゲームは勝ち残り戦で、最後に日向のチームを倒して俺らの勝ち〜♪
日向は悔しそうに体育館の床に寝そべった。
にしても、冬とは思えないほど暑くてTシャツが背中に張り付く……
早く着替えたい!!
「日向〜、橙磨!ちょっと来い」
「なんですかー?龍太さん」
龍太さんからの呼びかけ。
龍太さんや静乃さん、それから今回の試合に出るメンバーがそこにはいた。
まぁ、ほとんど3年生。
「今回の試合も初戦から、お前らスタメンで入れっから。真面目にやれよ〜」
「俺はいっつも真面目に試合してますよ〜!な、橙磨」
「やってるつもりですね、真面目に」
「うん、そうだな。お前らは試合に関して生真面目だ」
だったら、いいじゃないですか〜。
すると、龍太さんが寂しそうに笑った横顔で言った。
「勝ちたいんだわ。少しでも多く」
それはきっと龍太さん達3年生にとっては、最後の試合になるから……。
もうこのメンバーで試合に出れるのも最後。
「静乃〜!帰るぞ」
龍太さんに言われた静乃さんは、小さく頷いて後ろ着いてった。
あえて何も口出しせず、って感じ。

