展開が急に動き出したのは、特に進展がないままの1週間後のこと。
放課後、顔を赤くした華奈ちゃんが遠慮がちに言った。
「お、大澤先輩にっ……こ、告白してみます…!」
「するの!?じゃ、じゃあ、あたし日向くんのこと呼び出すよ!」
「今日ですか!?まだ、心の準備が……でも、先送りするのも…」
「どうする?」
「します。告白」
女は度胸です。
あたしは、早速橙磨に連絡をつけて日向くんを呼び出した。
第2体育館前で華奈ちゃんの告白。
あたしまでドキドキしてきた〜!!
先に到着した橙磨と二人で遠くから、華奈ちゃんと日向くんを見守る。
「何話してるか全然聞こえねぇな…。もうちょい近く行く?」
「そんなことしたらダメでしょ…!」
「ですよね〜。あ、日向が華奈ちゃんの手ぇ握った!」
確かに、ぎゅっと華奈ちゃんの右手を握ってる。
こ、これは……もしかして……
期待して良い展開!?

