悲しそうに呟く結香の手をきゅっと握りしめてみた。


びっくりした表情で俺を見上げた。


「俺こそごめん。つーか、俺から謝るべきだったよな」

「ほ、ほんとよ!……でも、許してあげる」

「マジで!?」

「メロンパン2個ねっ♪」


可愛いとこあるって思ったのに………


ふざけんなっ!!



でも、やっと笑ってくれたからいいや。


メロンパン2個なんて安いもんだ。



「マネージャーの仕事内容頭に叩き込むの大変だったんだから!」

「結香がいてくれたら安心すんの!」

「それ彼女に言ってあげたら~?」

「ぶっちゃけ、彼女より結香といる方が落ち着くし楽」

「女子力なくてすいませんねっ」


女子力とか、そんなんじゃない。


ただ、側にいてほしいだけ。


この言葉を直接本人に言えばいんだろうけど、近くにいられる関係が崩れるのはヤダ。



俺って弱いな………。