俺はジャングルジムから飛び降りて、結香の背中にぎゅっと抱きついた。
華奢で小さな背中。
俺が守ってあげないと。
「結香……キス、していい?」
「はっ、え、ええっ!……うん……いいよ」
「じゃ、遠慮なく……」
ぎゅっと強く目を閉じた結香。
だけど、俺は結香の額にキスをした。
「へっ…?」
「何?唇が良かった?結香は大胆だもんね〜♪」
「ち、違うし!別にどこでもいい…」
「ちゃんと恋人らしく順序踏むから。ここはもうちょい先なっ」
「あ…うっ」
唇を指でなぞると、俺からぷいっと顔を逸らすし。
暗くて見えないけど、きっと顔真っ赤なんだろうなぁ〜。
まぁ、そっちのが可愛いけど!
「なんだか幸せ過ぎて、起きたら全部夢だったらどうしよう……」
「俺も。これで結香と何事もなかったことになってたらヘコむわ……。めっちゃ緊張してコクったのに!」
「え?やっぱ橙磨も緊張するの?」
「当たり前!好きな子に好きって言うほど難しいことねぇから」
キョトンとした結香はふわっと笑って俺に抱きついて来た。
もう絶対離したりしねぇよ。

