幼なじみとの恋は甘くてじれったい




俺も結香の隣まで登って座った。


ちょうどジャングルジムの中間地点。


「あたし怖くてここまでしか登れなかったんだよねー」

「俺はてっぺんまで登ったけどな!」

「そうだよ〜!いっつも、橙磨はあたしのこと置いてくんだもん……」

「ごめんごめん!もう、結香のこと置いてかないからさ」


頭を撫でると、恥ずかしそうに俺から顔を逸らす。


可愛いな……マジで。



シーンと静まり返る公園で俺は、結香の右手に指を絡ませた。


……握り返してはくれない。


「橙磨…?」

「結香に自分勝手にキスしたり手繋いだり……。素直な気持ちも伝えないで俺最低なことしたよな」


いつまでも、このままじゃダメだ。


俺が進まなきゃ、幼なじみと好きな人のビミョーな狭間にいることになるから。


「待たせて悲しませた分、幸せにして笑わせるから。俺だけの彼女になってほしいな」



俺なりに伝えたいことは伝えきった。


あとは、結香の反応を待つだけ………


「うっ……っ…ぐすっ……」

「結香?」


泣いてる!?