ちょっと空いた二人の距離感。
顔を真っ赤にした龍太さんが咳払いをして話す。
「霧谷と付き合ってるって噂ほんとだから。コイツ……静乃可愛いからって手出すなよ!お前らっ!」
「うぇーい!!龍太さんやるぅ〜!ひゅーひゅー♪」
「日向うるせぇぞ!お前だけ明日走り3倍な!!」
「え゛!?」
体育館が騒がしくなって、俺と日向で拍手して盛り上げる。
やっぱ龍太さん、とうとうきたか〜!
ポーカーフェイスだけど、心なし嬉しそうな顔した静乃さんは小走りで後ろに戻ってしまう。
いいなぁ〜……カップル。
部活終了後、俺は龍太さんのところへ走った。
「龍太さん!おめでとうございます!いいっすね〜静乃さん」
「いいだろ〜♪高嶺の花ゲットしちゃったかんな」
「うるさい宮田。早く着替えて来なさいよ」
「けど、龍太って呼んでくんねぇの。意外と照れ屋で可愛いのな!」
「ほんとにうるさい。黙って」
静乃さんに頭をベシッと叩かれてる。
ノロケるの羨ましい〜……。
俺も結香とこんなになれたら、な。

