気になるから部活中、気にして静乃さんと龍太さんを見るようにした。
当たり前だけど、同じ3年の二人は一緒にいることが多い。
だから付き合ってるか、なんて見てるだけじゃ分かんねぇや………。
「くっそ〜…チューでもしねぇかな!」
「龍太さんがそんなことしたら静乃さんにぶん殴られるだろ!」
「8割ほんとだとしても、明確な証拠ほしいじゃん?橙磨はそう思わない?」
「思うけどさ〜。だったら、龍太さんに直接聞いて来いよ!」
「無理無理!そんな度胸試しねぇわ!」
日向はぶんぶん首を振って、走って練習に戻ってく。
気になるなぁ〜……ほんと。
ほんとか否か知ることになったのは、終わりのミーティングでのこと。
最後に主将からの一言があって、その時。
照れくさそうに頭を掻いて、目線を逸らす龍太さんが小声気味に話した。
「噂で知ってるヤツ多いと思うから、そのことについて言っとくな」
後ろに立ってる静乃さんを手招きで呼ぶ。

