モヤモヤしてると、後ろの方にいる目立つギャル系の女の子が手を挙げた。
「先生〜!目が悪くて黒板見えないので前の席がいいでーすっ♪」
「お〜そうか。誰か、前の席で変わってくれるヤツいないかー?」
あの子いっつも授業中寝てるのに?
黒板なんて見ないから別に良いでしょ。
多分、これは橙磨狙い。
それにあの子の席は千秋と近いし、いっか。
「先生。あたし変わりたいです」
「助かる。ありがとな〜姫川」
「ごめんね〜!ありがとねっ!結香!」
「全然いいよ」
橙磨と離れられるし調度いいのかも。
あたしは席を立ち、後ろの席に移動すると千秋が手を振ってくれた。
良かった、ここの席で。
「結香〜!近いよー!やったー♪」
「ねぇ〜!変われてよかった!」
「これで、いつでも話せるじゃーん!あ、でも橙磨くん寂しそうねっ」
「アイツは寂しくないでしょ!」
日向くんとも近いしね。

