ほんとに好きなヤツの前ではかなり物怖じしてる。
何より結香に嫌われるの嫌なんだ。
だから俺もちゃんと答える。
「俺も結香のこと好きだよ」
「ありがとう。早く部活戻らないとまた宮田さんに怒られるよ?」
「ん、戻る」
なんでよりによって好きになった相手が結香かな〜……。
一番難しい相手選んだな、俺も。
ボールを片手にまた、ボケーっと結香を見詰めてしまう。
ダメダメ!!
部活に集中しよう!
部活が終わっていつも通り結香と帰る。
危ないから車道側は歩かせない。
「橙磨って優しいよね!」
「惚れた?」
「んなわけないでしょーがっ!!」
「じょ、冗談だから許して!」
いつまでこんな幼なじみの掛け合いしてるのか。
一線超えるのって怖い。
「あ!橙磨〜!メロンパン♪」
「奢ってやろうじゃないの!」
「橙磨大好き〜!」
俺期待するんだけど?

