誰の差し金か分からないけど頻繁に病院に来てくれる結香。


多分、また龍太さん辺りが気を使ってるんだと思うけど。



「ねぇ、橙磨!これバスケ部2年からの差し入れねっ!」

「マジで〜?アイツら意外と優しいとこあるな」


結香が持って来たのはデカイ袋にパンパンに入ったお菓子。


その袋に雑に入れられてたのが、汚い字でゴチャゴチャの寄書き。


すぐに見付けられた日向の案外キレイな字。


“早く治せよー!!お前いないとバスケつまんない! 相方の日向より♡”


うざいけど、嬉しい。


日向が友達で良かった。


「良かったね、橙磨。みんなほんとに心配してたよ?日向くんも元気ないもん」

「日向ならうまくやってけるさ。結香はどう?大丈夫?」

「あたし?あたしは〜………橙磨いなくても慣れたから大丈夫だよ!」

「強がりしてねぇか〜?俺の前では強がんなよ!」

「し、してないよ!」


頬を摘まむと顔をくしゃっとして笑った。


可愛い。