「ねぇ、理湖ちゃん。もうコイツとは寝たの?」
「え?」
「いい加減にしろよ?」

なんか、この先輩…怖い。あたしやっぱり先輩に、からかわれてるだけなのかな…。

「あー、ごめんごめん。理湖ちゃんも、深い意味はないんだよ。あまりに理湖ちゃんが可愛いから、嫉妬しちゃったんだよねぇ」
「早く散れよ」

先輩が一言いえば、その人は手をヒラヒラさせながら、この場を去って行った。

「ごめんなぁ、アイツも悪気はないんだけどさ」
「いえ…」

そうは言われても、やっぱり気になる。先輩と目を合わせられない。

「どうか…した?」
「……先輩、やっぱりあたしとは本気じゃないんですよね?目的はなんですか?身体ですか?お金ですか?」
「なに、言ってんの。そんなわけ…あー、もしかしてさっきの芝居ってのに、引っかかってる?ホント、アイツ余計なことしてくれたよな」

ってことは、やっぱり芝居だったんだ。