「お姉ちゃん何してるの~?」




小さな女の子の声が聞こえる。




「そんな所でおねんねしてると、風邪ひいちゃうよぉ~?」




はっと目が覚める。



どうやら私は寝ていたみたいだ。


もう日が沈みかけていた。

隣を見ると可愛いらしい女の子が、美華を不思議そうに見ている。



「お姉ちゃんの秘密基地なの~?」




女の子は無邪気に笑う。



「…………そうだよ。お姉ちゃんの“秘密基地”。暗くて狭くていい所でしょー………?」


「ふーん………」



女の子は考える様に首をひねる。



「お姉ちゃんって暗いのが好きなの?」




「………ええ。好きよ」




「お姉ちゃんって寂しいんだね~。」




「……なんで?」




「暗い部屋に一人ぼっち。真由だったら無理だよ~」



一人ぼっち……か。




「お姉ちゃんは一人ぼっちじゃないといけないんだよ。生きてる理由なんてホントはないの。」