星矢さんは部屋に入るなり、トラジさんに泣きついていった。



「髪切るも何も、ミツキさんの勝手だろ」

「そないな、冷たいこというなや〜」




ーー誰だろう。


"ミツキさん"。






「つーかセーヤ、美園ちゃん待たせてんじゃねぇよ」

「あ、ほんまごめんな!ほな帰ろか」

「え、」

「セーヤさん、頼まれてたデータ送っておきました」

「テツマ、おおきに」



星矢さんはここでゆっくりしていくのかと思ってたのに、すぐに帰るみたい。



まさかあたしを迎えに来ただけ?




「今日、ユウキチに会ったんやろ?」

「あ、はい」

「ウザかったら殴っていいんやからな」

「そんなことないですよ…」

「アイツも男や!何すっかわからん!」



そうは言っても、ユウキチくんは小学生…。