手の届かないキミと



ハルくんに連れられてやってきたのは、一軒の海の家。

落ち着いた感じの、おしゃれなお店だ。

そこに、ハルくんは慣れたように入っていく。


「お、ハル。」

声のしたほうを見ると、日に焼けた、健康的なお兄さんがいた。


「どこ行ったのかと思ったよ。」

にかっと笑うお兄さんの、白い歯がまぶしい。

肌がきれいに焼けているから、その白さが際立つ。

いかにも海の男って感じでかっこいい。


「リョウ、飯。」

そんな、きっと私たちよりも年上であろう彼に、ハルくんはぶっきらぼうに言う。