手の届かないキミと



「朝食は?食ってきた?」

顔だけ私のほうを向いて問うハルくん。


「うん」


「じゃあ俺まだだから付き合って。」


「…うん。」


ハルくんと手を繋いで、海辺の道を歩いている。

客観的に見たら、なんて素敵なんだろう。

ハルくんと、海だなんて…

隣にいるのが私じゃなかったら、もっと素敵だったはず。

もっときれいな人がハルくんの隣にいたら、まさに”絵になる”って感じだろうなあ…。


でも神様、いまは私に…

ハルくんの隣に、…いさせてください。