手の届かないキミと



「あ、あのっ…」

「なに?」


それに、答えてくれるハルくんもハルくんだと思う。

こんなことされたら私、もっと、もっと、ハルくんでいっぱいになってしまう。

あんまり優しくされると、勘違いしてしまう。


…勘違いさせて、遊ぶことがハルくんの目的だとしても。

それでもいいとさえ、思えてきてしまう。


「ど、どうして、今朝、が…学校来るの、遅かったの…?」

案の定、もごもごと口の中で言葉が絡まって、すんなり出てこない。

こんなんでもハルくんが私の話を聞いてくれるから…

浮かれてしまう。