「俺は、……秋が好き。」 あきが、すき………。 胸がドキッと高鳴った。 「はあ? なんで秋。」 「普通、夏か冬じゃね?」 西村くんたちのハルくんに対するブーイングなんて、私の耳には入らない。 「だって、読書の秋ですから。」 そう言うと、ハルくんは自分の席へと行ってしまった。 「うーわ、なんだよそれ、ハル似合わねー」 「柄にもねぇこと言うなよー」