手の届かないキミと



『これかわいい』って。

そう言ったミチルが見ていたのは、カラフルなシュシュがつまれたUFOキャッチャー。


サトルは『ふつーに買ったほうが質いいし、安くない?』と言い残し、リョウのことをからかいに行った。

そんなサトルの背中を見送ってから、俺はUFOキャッチャーに100円玉をカチャリと入れた。


『ハルくん?』

『あのコケ色の、取ってやるよ』

『はあ?コケってやだよ、ピンクの取ってよ!』


俺はコケ色のシュシュに狙いを定めたように見せかけて、本当はその隣にあるピンクのシュシュを狙ってた。

憎まれ口をたたいても、ミチルのことが好きな、俺だった。


『あーあ、ピンクだ』

『あーあじゃなくて、よっしゃあ!でしょ。喜ぶとこだから、ここ!』