ちがうよ、ハルくんは悪くないって言いたいのに
口から洩れるのは嗚咽だけだ。
「いいよ、落ち着いて。もう古畑の嫌なことはしないから」
悲しそうに笑ったハルくんは「でも…」と言葉を続ける。
「なんで俺のこと好きって言ったのか、教えて」
教えてって…勝負に勝ったのは私のほうなのに、
妨害して、キスをして、負けたくせに質問してくるハルくんはズルい。
「ずるっ…い…よ……」
「ん?」
「ハルくんっ…ずるいっ……」
ははっとハルくんは渇いた笑いをこぼした。
「そうだ、俺はずるいの。古畑の言う通り、ずるいんだよ」

