手の届かないキミと



それからはっとした。

遠回りしてまで裏山を通ってきたのは、肝試し?

もしかしてハルくんは、先週私ができなかったことをしてくれようとしてたのかな…?


自惚れ。でも最後くらい自惚れてもいいよね。

ハルくんには聞かないから。

だから、私の心のなかで勝手にそう思っておくことにする。


「ほら、」

「え…?」

ハルくんが手を差し伸べてきた。


「座ってないで、やらないの?花火。」


私は「やる」と小さく答えて、ハルくんの手を取った。

夢のような時間だ。最後の、夢の時間だ。