手の届かないキミと



周りを見渡してみれば、たしかにここに来て夜景を見ているのはカップルばかりで…

「…ちがうから。ただの通り道。」


そう呆気なく否定したハルくんに、ちくんと胸が痛んだ。

…ちがうのか、そうだよね。ちがうよね。


やっぱり私は、ハルくんに相手にされない存在だ。

ハルくんは私のこと嫌いなんだ。


じゃあ、どうして…

どうして私を連れ出して、手を握ったりするのかな…


「じゃあな」

私の手を引いて、カップルの前から立ち去ろうとするハルくん。


カップルの前を通り過ぎようとしたとき、ハルくんに繋がれていないほうの私の手がふいに引かれた。